当宣教会の名称は、聖オーガスティン宣教会(Ordo Missionalis Sancti Augustini)とする。北米聖公会のリビング・ワード教区の宣教会として設立されたものである。
当宣教会員は、日本において主イエス・キリストを証しする志を抱く聖職者、修道士、および信徒の宣教師・伝道師とする。カンタベリーの聖オーガスティン自身が公会より宣教師としてイギリスに遣わされ、その地に福音の光と公会の信仰の豊かさをもたらしたように、当宣教会員も同じ福音と同じ信仰を日本により広める。神の書かれたみ言葉として聖書の優位性に傾倒し、「至るところで、常に、すべての人々に信じられてきた」信仰を守り、働きにおいても生活においても主イエス・キリストを忠実に証しするよう努めていく。
信仰生活
宣教会員は、より深くキリストと結びつくように常に励む。これは、祈祷書(Book of Common Prayer)を中心とした祈りの生活を送り、頻繁に聖餐式にあずかり、「公会の教父と古代の主教ら」(1571年大主教区会議)の著書を読み思いめぐらし、そしてことに日々、聖書を神の書かれたみ言葉として読み、心を込めて学び、深く味わうことを意味する。
聖餐
宣教会員は、一年を通して主日や祈祷書に定められた祝日と斎日およびカンタベリーの聖オーガスティン(宣教師)を記念する5月26日に、可能の限り聖餐式に出席する。
特に司祭は、会衆に仕え、悩む人を慰め、病人や死を迎える人をいたわることによってイエス・キリストによる救いの福音を宣言するとともに、み言葉を語り、聖奠を行うことによって神の愛を広め、み国を築き上げるように召されている。したがって、当会の司祭は可能の限り上記の祝日・斎日に聖餐式を司式するように努める。
宣教会員は、コリントの信徒への第一の手紙(11:27-29)の戒めを心に留め、「悔い改める心と生ける信仰をもって」(勧告)聖餐式に臨み、そのために断食を通じて心を整える。
何らかの理由で上記の祝日・斎日に聖餐式の司式、出席ができない場合、宣教会員は以下の祈祷書の祈りをもって霊的に主のいけにえの記念の聖奠にあずかる。
愛するイエスよ、あなたが聖奠にまことにおられることを信じます。何よりもあなたを愛し、魂の中にあなたお迎えすることを望みます。今、聖餐にあずかることができないわたしの心に、霊にあっておいでください。公会のあらゆる祭壇の前に集っているすべての信徒とともに、あなたと一体となり、心の底からあなたをお迎えします。どうか、あなたから一切離されることがなりませんように。アーメン
朝夕の礼拝
宣教会員は、休暇中も含めて毎日朝夕の礼拝を唱え、自分と公会全体の絶え間ない祈りとつながる。可能の限り、朝夕の礼拝は神の民とともに公に唱えるべきである。
健康不良やその他の理由によりこれを果たせない場合、宣教会員は心を主に向け、魂にあって公会の日々の祈りと自分を結びつく。
その他恵みを受ける方法
宣教会員は、少なくとも年に一度、個人懺悔を定期的に行うよう勧められる。大斎節や降臨節は特にこれにふさわしい期節である。また、毎日自ら省み、罪を懺悔すべきである。これは、朝夕の礼拝の中で行ってもよい。
宣教会員は、霊的指導者(spiritual director)と定期的に会い、信仰の成長を支え、主イエス・キリストとの歩みを促すための助言や指導を受けるよう勧められる。
福音宣教と信仰教育
宣教会員は、少なくとも週に一度、書面、口頭、放送などの媒体を通して、イエス・キリストの福音を語り、またはキリスト教信仰のある側面について教えるように努める。
とりなしの祈り
宣教会員は日々、公会全体、会衆、世にある人と世を去った人、そして世界のために祈っていく。はばかることなく天の恵みのみ座に近づき、出会ってきた人びとの望みと不安、苦しみと喜びを祈りのうちに主に献げていく。
断食と克己
宣教会員は、イエス・キリストの福音とそのみ国の富を言葉と行いによって宣べ伝えることのみを目指し、通常の聖餐式前の断食以外、祈祷書に定められた斎日と期節に断食と克己を実践する。
また、宣教会員は、慈善活動や宣教活動への支援について祈りのうちに検討する。
キリストに倣った行動
宣教会員はイエス・キリストを自分の生き方の模範とし、自らも模範となるべく、振る舞い、話し方、他者との関わり方においてキリストの聖(きよ)さと優しさを反映するように励み、常に謙虚、寛容、愛、中庸をもって行動する。
年次リトリート
宣教会員は、やむを得ない事情により阻止されない限り、少なくとも年に一度はリトリートをする。また、ふりかえりの日を毎月設けるよう勧められる。
宣教会のための祈り
この戒律に賛同する宣教会員は、何よりも互いのために祈りあう聖務によって結び合わされる。毎日、朝の礼拝後または夕の礼拝後、次の祈りを唱える。
主イエスよ、すべての民をご自分の弟子にするように命じられました。どうか、福音を広めるためにともに働く人びと、ことに聖オーガスティン宣教会に属する人びとを祝福してください。彼らを主の栄光に満ちたみ名を伝えられるよう、忠実でまことの証し人にしてください。民全体に聖霊の恵みを注ぎ、わたしたちがこの世の福音宣教のために自ら喜んで身を献げ、ことに日本において、また世界各地において主の真理の光を照らすことができますように、わたしたちの祈りをお聞きください。父と聖霊とともに一体であって世々に生き支配しておられる主イエス・キリストによってお願いいたします。 アーメン
わたしたち宣教会員は、主イエス・キリストにある自分自身の救い、また、福音に仕えるため自らを献げるように主が恵み深く呼びかけてくださったことを喜び、主のみ名をほめたたえます。この戒律を守り、信仰、希望、愛によって結び合わされ、ともにこの地でキリストの栄光を現しましょう。
+父と子と聖霊のみ名によって。アーメン。